【インドネシア政経ウォッチ】第9回 首都知事選、現職敗退の影に(2012年 9月 27日)

ジャカルタ首都特別州の知事選挙の決選投票は20日、大きな混乱もなく行われた。選挙委員会による得票確定は10月第1週だが、民間各社の開票速報によると、第1回投票で首位となったジョコウィ=アホック組が第2位のファウジ=ナラ組を再度破って当選した。

筆者のみる限り、現職のファウジはこれまでに、糾弾されるような悪政も汚職疑惑も特になかった。首都の抱える交通渋滞や洪水対策など複雑な問題に直面し、目に見える成果は上がらなかったかもしれないが、どんな知事でもすぐに改善できる問題ではない。

選挙戦では自分の施策に予算的な裏付けを考えていたようだが堅実さは注目されず、大まかな政策アピールにとどまったジョコウィに勝てなかった。改革を訴えて勢いに乗るジョコウィが相手でなければ、おそらく再選されていたはずである。

ファウジの足を引っ張ったのは、実は一緒に組んだ副知事候補のナラだったのかも知れない。演説では、地元ブタウィ族やイスラム教であることを強調し、「ブタウィ族を選ばない奴はジャカルタから出ていけ!」という発言で、選挙監視委員会の事情聴取を受けた。

インドネシア語を華人風に面白おかしく発音し、ジョコウィと組んだ華人系のアホックを揶揄(やゆ)したこともひんしゅくを買ったようだ。ブタウィ族の横断組織であるブタウィ協議委員会議長を務め、ブタウィ族の青年団体の親分格でもあるナラは、相当に焦っていたようだ。

ファウジは現知事として、23日のジャカルタ・ジャパン祭りの開会式に出席した。「今年はフィナーレで一緒にみこしを担ぐ」と挨拶し、寿司バトルまで臨席して終始上機嫌だった。肩の荷が下りたかのようなリラックスした姿が印象的だった。

 

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