【インドネシア政経ウォッチ】第91回 東ジャワ3自治体で業種別最低賃金導入(2014年7月3日)

東ジャワ州は、メーデー1日前の2014年4月30日付州知事令により、パスルアン県、シドアルジョ県、スラバヤ市の3自治体において、14年業種別最低賃金を設定した。対象となるのは、海外直接投資(FDI)企業、株式公開している国内直接投資(DDI)企業、国営企業である。

業種別最低賃金は、すでに西ジャワ州ブカシ県やカラワン県などで導入されており、業種ごとに、既に定められた最低賃金に一定比率を上乗せする形となっている。

業種別最低賃金は、就業期間が1年未満の労働者に対してのみ適用される。これに伴う就業期間1年以上の労働者の賃金改定は、経営者と労働者・労働組合との間で書面による同意を取り付けて行うこととなっている。

昨年から業種別最低賃金を導入しているパスルアン県では、今年は第1部門26業種において10.0%を上乗せした240万9,000ルピア(約2万1,000円)、第2部門11業種において7.5%上乗せの235万4,250ルピア、第3部門7業種において5.0%上乗せの229万9,500ルピア、と定められた。第1部門には金属加工、機械、家電、医薬品、化学、製紙、金融など、第2部門には飲食品加工、プラスチック製品など、第3部門には繊維、木製品・家具、ホテル業などが含まれる。ちなみに、13年業種別最低賃金は、48業種に対して一律5.0%を加えた180万6,000ルピアであった。

新たに業種別最低賃金が設けられたシドアルジョ県では、295業種に対して5.0%を加えた229万9,500ルピア、スラバヤ市では78業種に対して同じく5.0%を加えた231万ルピアと定められた。

パスルアン県とともに2013年に業種別最低賃金を定めていたグレシク県は、14年は州知事に対して導入提案をしなかった。モジョケルト県も州から業種別最低賃金の提案を求められているが、まだ対応できていない。このため、この両県での14年業種別最低賃金の導入は見送られた。

東ジャワ州は、他の県・市でも業種別最低賃金の導入を促す意向である。これは、スラバヤ市周辺が、もはや低賃金を理由に企業進出する場所ではなくなりつつあることを示している。