Dari K カカオ農園ツアーコーディネーター(2018年8月18〜24日)

インドネシアの西スラウェシ州ポレワリ県へ、約30名の参加者をお連れしました。彼らの多くは日本のチョコレート愛好家で、インドネシアは初めての方が大半でした。このツアーで、カカオの栽培、発酵、乾燥、加工処理の一連のプロセスとそれを行っている農村や地域の様子を色々と学んでいただきました。

ツアー参加者は、カカオ農家と直接会い、「カカオ農家の努力なしに美味しいチョコレートは食べられない」として、心からの感謝を表明しました。 一方, カカオ農家は、チョコレート消費者であるツアー参加者との出会いがとても嬉しく、良いカカオ豆を生産するためのやる気を膨らませていました。

ツアー参加者はまた、地元の小学生と一緒に、カカオ豆からチョコレートを作るワークショップを行いました。小学生の中にはカカオ農家の子供もいます。でも、ツアー参加者も子供達も、カカオ豆からチョコレートを作るのは初めての経験で、お互いに思い出に残る機会となったことでしょう。

このツアーを通じた、生産者と消費者間のこうした交流によって、相互に尊重し合う、モノづくりの新しい関係が作られていくことを願っています。

ASEPHI訪問団を京都・ダリケーに案内

昨日(9月11日)、京都を訪れ、インドネシア工芸品製造輸出協会(ASEPHI)ジャカルタ支部の35名のメンバーをダリケー株式会社にご案内しました。ダリケーは、日本で唯一、インドネシア・スラウェシ産カカオを使ったチョコレートを製造する企業です。

カカオツアーに同行しました(2017年8月20-27日)

2017年8月20〜27日、通訳兼コーディネーターとして、ダリケー株式会社主催のカカオツアーに行ってきました。行先は、インドネシアのスラウェシ島西部、西スラウェシ州のポレワリ・マンダール県です。あまり知られていませんが、インドネシアは、世界第3位のカカオ生産国です。

チョコレートの消費者としての日本からのツアー参加者55名が、おそらく初めて、チョコレート原料のカカオを作る農家と直接に出逢う旅となりました。

Dari K カカオ農園ツアーに同行

8月22〜27日、京都のチョコレート会社であるDari K主催のカカオ農園ツアーに同行した。日本からの参加者は45名、2台のバスに分乗して、南スラウェシ州マカッサルを出発し、Dari Kの提携カカオ農家のある西スラウェシ州ポレワリ県へ向かった。

ポレワリ県では、カカオ農園を訪問して苗木を植樹したり、カカオの実を割って中の果肉を味わったり、カカオ農家から栽培の苦労談を聞いたりした。また、カカオの接ぎ木の仕方、カカオの発酵や天日干しの様子、集荷と分別の作業、農家と商人との取引状況なども観察した。

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カカオの実を取った残り滓(カカオポッド)を利用したバイオガス発生装置も見学し、今後はバイオガスから電気を作り、チョコレート製造機械やカカオ農家へ配電する計画がある。

ほかにも、カカオ農家のお宅で心づくしの食事を振る舞われ、郷土菓子作りの体験もあった。

島まで渡って海遊びもした。

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地元の郷土芸能「踊る馬」に参加者の女性6人が挑戦したり、伝統楽器の体験・演奏もあった。

ポレワリ県にとっては、外国人観光客が一度にこんなに大勢で来ることは滅多になく、県観光局を中心に県をあげての歓待となった。

ポレワリ県からマカッサルへ戻り、マカッサルの夕日を拝むことができた。

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通訳兼コーディネーター役を担った同行で、最後には声が枯れてしまったが、このツアーが今後一層中身の濃いものとなるための材料も色々と得ることができた。

日本のチョコレート愛好者たちが原材料のカカオを作る農家を訪ねる旅は、参加者にとってチョコレートやカカオをより深く知る機会となった一方、カカオ農家にとっても、日本からお客さんが来ることで、自分たちのカカオが美味しいチョコレートになることを改めて感じて、質の良いカカオ作りに意欲が湧く、という話があった。生産者と消費者の信頼関係は、国を超えてもしっかり作ることができる可能性を強く感じた。

45人の参加者の満足度が気になるところだが、彼らは自ら「ダリケーキラキラチョコ大使」を名乗り、ツアーの経験とDari Kの良さを発信する役目を果たすと勝手に動き始めた。

次回のツアーは、さらにパワーアップした内容で臨みたいと今からワクワクしている。興味のある方は、是非、次回のツアーへご参加を。

 

「Dari Kと行くカカオ農園ツアー2015」のお知らせ

いつもお世話になっております。松井グローカル代表の松井和久です。

今回は、私がアドバイザーを務めるダリケー株式会社が企画・実施する「Dari Kと行くカカオ農園ツアー2015」(8月22〜28日)へのお誘いです。

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このツアーは、Dari Kが提供するチョコレート・カカオ加工製品の原料である西スラウェシ州・ポレワリ県のカカオの生産現場を単に訪れるだけではありません。

カカオ生産農家やカカオ商人の方々と直に話し合ったり、カカオの苗木を植えたり、発酵カカオを使って実際にチョコレートを作ってみたり、カカオの滓を使ったバイオガス生成の様子をみたり、盛りだくさんの内容です。

カカオのことを学ぶ以外にも、農村を歩いて色々なことを発見したり、沖合の島でくつろいだり、地元の方々の作る心づくしの食事を堪能したり、と、普通のツアーでは体験できない面白さを感じてもらえるはずです。

是非、皆さんにもご参加いただき、カカオとスラウェシの魅力を存分に味わっていただきたいと思います。私も、このツアーにフルで同行いたします。

ツアーへのお申し込みは、以下のサイトからお願いいたします。
http://www.jeps.co.jp/tours/indonesia/darik_cacao.html

なお、参加者多数の場合には、8月15〜21日にも実施する可能性があります。こちらの日程のほうが都合が良いという方も、ご連絡いただければと思います。また、「全日程ではなく3〜4日ぐらいなら参加してみたい」という方も、私までご相談ください。

8月、スラウェシでお会いしましょう!

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京都、福井、富山(その1)

ゴールデンウィーク前半(4月28日〜5月2日)、京都、福井、富山をまわって、最後に高崎の親戚の家を訪ねて、東京へ戻った。

今回の旅では、東京都区内→東京都区内という乗車券を使った。東京から新幹線、湖西線、北陸本線、北陸新幹線で東京へ戻る、という形(ただし、山科=京都間の往復380円を支払う必要あり)。

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この乗車券を買うときに知ったのだが、金沢と富山の間はJR在来線がなくなって第三セクター鉄道となったので、「金沢から北陸新幹線」にしないと今回のようなグルッと切符は買えなくなっていた。

ちなみに、この運賃は14,200円(13,820円+山科=京都往復380円)だが、東京=山科=京都=山科=(湖西線)=金沢で9,610円、金沢=富山間の第三セクター鉄道が1,220円、富山=東京が6,480円で合計17,690円となる。

京都では、ダリケー株式会社を訪問し、8月に予定しているインドネシア・スラウェシへのツアーの打ち合わせを行った。

京都では、ダリケー株式会社の方々と懇談し、今年8月に予定しているスラウェシへのスタディツアーの打ち合わせを行った。昨年8月、すでにダリケーのスタディツアーに同行させていただき、カカオ農園見学・苗木植え、カカオ農家での発酵プロセス見学、カカオ農家のある農村見て歩き、カカオをめぐる農家や村の人々との討論・意見交換など盛りだくさんの内容だった。

今年はさらに内容をパワーアップさせたツアーを行う予定である。もちろん、私も、通訳兼アドバイザーとして同行する予定である。日程は8月後半という以外は未定だが、すでに希望者が20人程度照会中とのことで、興味のある方は、ダリケーの足立(あだち)こころさん(kokoro.adachi@dari-k.com)までメールで連絡してほしい。

京都からはJR湖西線経由の特急サンダーバードで福井へ。インドネシア・マカッサル滞在時から20年の付き合いになる友人夫婦の家を訪問した。彼らのホームページ(http://www.nouentaya.com/)を是非ともご覧になってもらいたい。

九頭竜川近くの彼らの畑を見せてもらったほか、農村の抱える様々な現実的な問題とそれに地元の人間としてどう関わっていけるのかについて、深い話を聞かせてもらった。合わせて、彼らが毎年受け入れているインドネシアからの農業研修生から「研修終了後、インドネシアでどんな農業をやりたいのか」というプレゼンテーションを聞き、意見交換を行う機会もあった。

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福井からは北陸本線で金沢へ。乗車した特急しらさぎの自由席はほとんど乗客がいなかった。金沢駅を降りたら、たくさんの人が行き交っていて少々驚いた。レンタルサイクルに乗っているのはほとんどが外国の方だった。北陸新幹線効果は相当なものだ。

でも、アマノジャクな自分は、今回、金沢観光はしなかった。駅前の安ホテルに1泊し、前日に夕食に招いてくれた友人(彼ともインドネシア・マカッサルで知り合った)と一緒に、4月30日は富山県中新川郡立山町を訪問した。彼はかつて立山町で地域おこし協力隊員を務めていたことがある。

到着してすぐ、彼が滞在した新瀬戸地区の地域おこしグループの話し合いをいきなり聴講することになった。最初は空家対策がメインだったが、徐々にIターンをどう受け入れて定住させるかという話になった。図々しくも、途中から私も議論の輪の中に入れてもらい、新瀬戸地区の魅力を外から来た方々と一緒にどう発見するかなどの話を楽しくさせてもらった。あー、図々しい。

地域おこし協力隊員の方が立山Craft(http://tateyamacraft.wix.com/tateyamacraft)という素敵なイベントを計画されていることを知った。地元でクラフト活動に関わる有名・無名のアーティストたちが集まり、立山町の魅力を発信する試み。残念なながら筆者は所用で行けないのだけれども、ご興味のある方は是非行ってみてほしい。

実は、立山町新瀬戸は越中瀬戸焼の発祥地である。といっても、筆者自身、ここに来るまで、恥ずかしながら越中瀬戸焼の存在を知らなかった。新瀬戸には町営の陶農館という施設があり、越中瀬戸焼の作品が展示されているほか、陶芸教室も開かれている。

友人に連れられて、越中瀬戸焼の窯元を2つ訪問した。窯元に属する職人は5人おり、「越中瀬戸焼かなくれ会」というグループで制作活動を行っている。越中瀬戸焼は尾張瀬戸から職人が移り住んだことに由来し、元々は磁器を生産していたが、今は陶器である。2つの窯元とも、ギャラリーがとても素敵で、そこに、飽きのこないシンプルな形状の作品が並べられ、満ち足りた空間を演出している。前述の立山Craftには、これら窯元の作品も展示即売されるそうである。

筆者は立山町の農家から毎月お米を送っていただいているが、今回はその農家も訪問できた。近所の兼業農家から次々に水田耕作を請け負って欲しいと言ってきて、それを請け負っているうちに、約20町歩の水田耕作を行うことになり、その面積はまだ増えそうだという。

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有機栽培にこだわったコメ作りをされているが、地元では少数派だと繰り返しおっしゃっていたのは、ちょっと意外だった。たしかに、コシヒカリのような高い米を売るならば、あえて有機にしなくともそれなりの販路が確保でき、面倒くさくない。この農家の方はそうしたやり方で日本の農業が本当に生き残っていけるのかと問うていた。

金沢から付き合ってくれた友人と富山でわかれ、4月30日の夜は、富山出身でシンガポールを拠点にアジアを股に掛けて活動中の友人と夕食。5月1日には、富山出身の大学時代の友人と夕食。二人から別銘柄の鱒の寿司をいただき、十二分に堪能した。

(その2に続く)