福島の当社への最初の来客はマカッサルの親友

松井グローカル合同会社を立ち上げて、福島のマイ・オフィスへの最初の訪問客が今日4月30日にありました。その客は、私のマカッサル時代からの親友であるリリ・ユリアンティ(Lily Yulianti)さんでした。

彼女は現在、オーストラリアのメルボルンに住んでいますが、もともとはインドネシアのマカッサルの出身で、新聞記者、NHKラジオジャパンのインドネシア語アナウンサーなどを経て、小説家、エッセイスト、ジャーナリストとして活躍しています。

彼女は、若い世代への質の高い執筆に関する指導も続けてきました。2011年からは、インドネシアの著名な映画監督であるリリ・レザ氏と一緒にマカッサルで立ち上げた「ルマタ文化スペース」を母体に、マカッサル国際作家フェスティバル(Makassar International Writers Festival: MIWF)を主宰してきています。

今年のMIWF2017は、マカッサルで5月17〜20日に開催されますが、私もフルで参加する予定です。「ルマタ文化スペース」の設立には私も協力し、MIWFでも5年前からささやかながら1セッションのスポンサーを務めています。

福島に着いて、すぐに詩人の和合亮一さんと面会しました。東日本大震災後の日本現代文学の動向に関心を寄せるリリ・ユリアンティさんが福島へ来ると聞いて、どうしても会って欲しかったのが和合さんでした。幸い、今回の面会は大変有意義なひとときとなり、今後の双方の活動にとっても多くの示唆を得ることができました。

和合さんとの面会の後、福島在住でインドネシア語の先生を務めるレニーさんと弟のチェジェさんと一緒に、昼食の後、私のオフィスと敷地内の古民家を見学してもらいました。ちょうど古民家のオーナーもいらっしゃったので、古民家の内部も丁寧にご案内いただきました。

リリ・ユリアンティさんが「どこかで桜を見たい」ということで、私のオフィスを見学した後、一路、米沢へ向かい、上杉神社で桜を眺めました。上杉神社の桜は、屋台の出ている表側はもうずいぶん散ってしまっていましたが、裏側へ行くと、まだけっこう残っていました。

リリ・ユリアンティさんらと一緒に、気持ちの良い風が桜の花を散らし、花吹雪となって舞い散るさまを、静かにゆっくりと眺めていました。

駆け足ではありましたが、震災後からずっと「福島へ行きたい」「東北へ行きたい」といっていたリリ・ユリアンティさんの夢は、叶うことができました。そして、これから新しい何かが始まる予感をたしかに感じるのでした。

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