六本木に登場したMIE BAKSOへ行ってみた

8月11日、東京・六本木に登場したMIE BAKSOへ友人とランチに行ってきた。「本場インドネシア屋台料理」と銘打っているが、Mie Baksoはインドネシアの定番軽食なのだ。

インドネシア語でMieは麺、Baksoは肉団子、Mie Baksoは肉団子そばのことである。これをBaksoと略すことも多いが、その場合の主役は麺ではなく肉団子である。

ジャカルタ周辺では、Baksoといえば、肉団子以外に小麦粉の麺とビーフンがちょろっと入っているものが普通だが、スラバヤやマカッサルでは、色んな種類のBaksoが入ったもので、麺は入らない。色んな種類のBaksoには、通常の硬めの肉団子、柔らかめの肉団子、肉団子付き豆腐など4〜5種類が入る。

マカッサルでは、Baksoとは別にNyuknyangという肉団子スープがあり、前述以外に揚げ肉団子も入り、スープが染みて絶妙の味となる。Nyuknyangには、豚肉の肉団子が入ることもよくある。

 

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さて、六本木のMie Baksoだが、基本料金は900円である。

食事はセルフサービス。まず、サラダを取る。これは後でトッピングにしても良い。次にBaksoはエビ団子、魚肉団子、鶏肉団子、牛肉団子の4種類で、基本料金に含まれるのはこのうちから選んだ2個まで。3個目からは1個100円で追加できる。

ほかに、味付け玉子などの追加トッピングをする場合は、基本料金にプラスされる。

次に麺。温かい麺か冷たい麺か尋ねられる。茹で加減は問われない。選んだBaksoをのせた麺が出てくる。これで、お会計。

主役は麺である。茹で具合はシコシコ感が残る日本のラーメンと同様の仕上がり。麺の入る器は大きなラーメン丼で、インドネシアでおなじみの「味の素」や「Sasa」のロゴの入った小ぶりの椀ではない。

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私は冷たい麺、友人は温かい麺をとった。味は美味しいが、やや辛味がある以外は、とくに特徴のある味ではない。インドネシアでMie Baksoをよく食べた人間からすると、麺がちょっと多い。麺とBaksoのバランスがよくない。冷たい麺にサラダを入れて食べてみたら、それはそれでけっこう美味しかった。

給仕をしてくれたお姉さんは、インドネシア人かと思ったらフィリピン人のとても気持ちのよい方だった。店は清潔で気持ちよい。トッピング名の表記の仕方などに改良の余地がありそうだ。

インドネシアの庶民の味Mie Baksoが日本の東京の六本木に来て、精一杯背伸びしているような印象を受けた。それはそれでいいんだけれども。

加えて欲しいのは次の二つ。まず、ハーフサイズのMie Bakso。台湾担仔麺のノリで、飲んだ後の締めにピッタリだろう。次に、麺なしのBaksoスープ。Baksoの種類を増やして、それに合うスープの味を研究してもらうといいかもしれない。これもソウルフードとして気軽に食べられるものになるといいなあ。

ともかく、この六本木風背伸びしたMie Baksoが、いつかジャカルタの高級ショッピングセンターなどへ逆輸入されると面白い。そのときには、Mie Bakso Roppongiとして、もっともっとカッコよく進化しているといいなあ。

 

【スラバヤ】麺屋佐畑の醤油ラーメン

スラバヤで注目のラーメン店・麺屋佐畑にまた行ってみた。

前回は仙台辛味噌仕立ての味噌ラーメンを食べ、このブログでも以前、紹介した。

【スラバヤ】麺屋佐畑

今回は、味噌に勝るとも劣らないという評判の醤油ラーメン(Rp. 38,000)が目当てだった。平日のお昼どき、私一人しか客のいない店内で、お目当ての醤油ラーメンを食べた。

透き通ったスープ。適度にコシのある麺。最初はちょっと味が薄いかなと思ったが、あっさり味なのにコクがあるスープに引き込まれていく。

うまい。ほんとうにうまい。このレベルのラーメンがスラバヤで、いや、インドネシアで食べられるとは信じられない。

トンコツ系のラーメン店が多いなか、あっさりした飽きの来ない醤油ラーメンに出会えたのがとても嬉しい。もちろん、スープはすべて飲み干した。化学調味料を使っているもののような、後味を引きずることもない。売り文句にあるように、毎日食べても飽きないだろう。

麺屋佐畑は、6月27日(金)にメニューを改定し、あんかけ醤油ラーメン、塩ラーメン、カレーライス、特製チャーハンを新メニューとして追加するという。近いうちに、それら新メニューの紹介もできればと思う。

なお、6月から、平日の11〜15時は全品価格30%オフ、土日の11〜15時は全品20%オフで提供している。

麺屋佐畑はスラバヤ市東部のパクウォン・シティにあり、中心部から車で20〜30分かかるため、市西部に住んでいる筆者はなかなか頻繁に行くことが難しい。でも、この醤油ラーメンを食べるためなら、行ってしまうような気がする。

スラバヤに来られたら、是非、味わってもらいたい。オススメである。

【スラバヤ】ラーメンバーガー@ラーメン希

食べたいけどどうしようかな。見るからに超ジャンクっぽいし・・・・。気にはなっていたが、なかなか食べようという気になれなかったのが、スラバヤのユニークなラーメン店、ラーメン希(のぞみ)のラーメンバーガーである。

たまたま、日本からお客さんが4人来ていて、私の本ブログで気になっていたラーメン屋に食べに行きたいということで、これがチャンス、とラーメン希へお連れすることができた。今度こそ、ラーメンバーガーだ。

各自、好きなラーメンを注文した後、一番年齢の若そうな客にラーメンバーガーを勧めたところ、乗ってきた。結局、4人で少しずつ味見をすることにした。

ラーメンバーガーは、オニオンリングやフライドポテトを従えて現れた。

これを4つに分けると、何となく広島風お好み焼きのように見えた。

肝心の味だが、意外にいけるのだ。思ったよりも油っこくなく、中身の具との相性もそれほど悪くもない。とはいっても、4等分したものでの評価なので、全部食べるとちょっと重くなるかもしれない。

でも、炭水化物大好きな若い子たちには意外に受けるのではないか、と思った。

ラーメン希には、さらなる挑戦を期待したい。

【スラバヤ】 麺屋佐畑

2月20日、前から気になっていた麺屋佐畑へ行ってきた。

立地場所がEast Coast Centerという、スラバヤで最も東のショッピングモールにあり、筆者の住むスラバヤ西部から行くのはかなり遠い。たまたま、東部にある国立11月10日工科大学(スラバヤ工科大学と称することも多い)で午前中に用事があったので、これはチャンスと行ってきた。

お目当ては、味噌ラーメン。仙台味噌を使っている、というのが売り文句。

さっそく、辛味噌ラーメンを頼んだ。

まず、スープがしつこくないのに驚いた。鶏がベースのスープなので、さっぱりしていて、飽きない味である。一口目はちょっと物足りない感じだったのだが。

味噌ラーメンの麺は太め。醤油ラーメンは細麺を使っている。インドネシアで打った自家製の麺、固めのシコシコ感はないが、十分にいける。
あっさり系の味噌ラーメンとして、お勧めしたい。今なら、次回50%オフのクーポンがもらえる。

麺屋佐畑(Sabata Ramen)
East Coast Center Ruko Pakuwon City FR 1-10
Jl. Kejawen Putih Mutiara No. 17, Surabaya

 

【スラバヤ】ハナショウブ・ラーメン

スラバヤの高級ショッピングモールであるグランドシティにオープンしたハナショウブ・ラーメン(Hanashobu Japanese Noodle Bar)へ行ってきた。2つ前の本ブログで以下の写真(2013年10月4日撮影)を紹介した。

11月15日、職場の仲間の送別カラオケをして、夕飯を食べた後、どうしても味を確かめたいと思い、夜9時頃になってしまったが、ハナショウブへ行った。

メニューは基本的に英語、ところどころ、間違ってはいないが、手書きの日本語が書き込まれていて微笑ましい。

ちょっと変な日本語もあるけれど・・・。特殊文字で設定したからかな?

そうそう、肝心のラーメン。とんこつスープの「ラーメンライダー」がお勧めだというのでそれを頼んだ。

この店の壁面には、初代仮面ライダーの大きなポスターが貼ってあり、きっと、仮面ライダーが大好きで、ラーメンライダーと名付けたのだろう(ほかにも昭和を連想させるような、昔のポスター(もどき?)が貼ってある)。

脱線するが、大昔に山田太郎という俳優が「ラーメン太郎」というインスタントラーメンのCMに出ていたのを覚えている方はいらっしゃるだろうか。何となく、そのノリである。

でも、店構えが日本っぽくないし、メニューも英語だし、味は期待していなかった。

それで、実際の味はというと・・・、えーっ、けっこう美味しいではないか。まあ、これは主観的な判断だから、すべての人がそう感じるかどうかは分からない。でも、とんこつスープにしては豚の味が前面に出ず、あっさりしている。そういえば、「化学調味料不使用」とメニューに書いてあった。チャーシューも柔らかく、煮玉子もOKである。

日本人が関わっている様子もうかがえないので、店員に尋ねてみた。店員曰く、日本人がシンガポールでラーメン店を起業し、その支店がスラバヤに出店したとのことである。インドネシアでは、このスラバヤ・グランドシティ店が第1号だそうである。シンガポール人のコックが毎月来て、味のチェックをするそうである。

店員の態度も、ハキハキしていてフレンドリーで気持ちがよい。オープンキッチンなので、客席から厨房も見渡せる。

ジャカルタ経由ではなく、いきなりスラバヤへ進出する飲食店がラーメン店を含めて何軒か出てきた。たしかに、とんこつラーメンなどを食す華人系や非ムスリムのプレゼンス(人口比ではなく)は、ジャカルタよりもむしろスラバヤのほうが大きいように感じる。

ハナショウブの元になるシンガポールのラーメン屋はどこなのだろうか。情報があれば教えて欲しい。

ツイッター(@hanashobunoodle)、フェイスブック(hanashobunoodle)、ウェブサイト(www.hanashobunoodle.com)あり。ブランディングとデザインにちょっと力を入れている感あり。

【スラバヤ】山小屋ラーメン

スラバヤのラーメン戦争はますます熱気を帯びてきた。

10月31日、スラバヤ最大のショッピングモールであるトゥンジュンガン・プラザ(Tunjungan Plaza: TP)に「山小屋ラーメン」が開店した。さっそく、11月3日に行って、ラーメンを食べてみた。

日曜日ということもあり、店はけっこうな賑わいである。

さっそく、山小屋ラーメンを頼んだ。しばらくして、運ばれてきたラーメンを見ると、2つに割られた煮玉子の一つに黄身が入っていない。

「煮玉子の黄身はどうしたのかな?」と尋ねると、店員は「きっとスープのなかに入っていると思います」との答え。そこで「どうしたらいいかな?」と聞く と、さっと店員の顔色が変わり、 「お取り替えします」といって戻っていった。黄身の入った煮玉子に入れ替えて、ラーメンを持ってきてくれた。でも、ちょっと麺がのびてしまったかな?

昔、千葉・習志野で山小屋ラーメンを食べたことが1度あるが、なかなか美味しい。スープがしっかり味を出しており、麺ともよく絡む。チャーシューはちょっと薄いかなとも思うが、十分美味しい。

日本人の調理人が6名来ていて、指導しているとのこと。オーナーは、Fajar Chinese RestaurantやTop Noodle Houseを展開しているトップテン・グループ。Top Noodle Houseの麺は、私の好きな麺の一つである。

インドネシア人とラーメン

このことろ、スラバヤで、豚肉を食べないムスリムのインドネシア人を対象にしたラーメン店が相次いでオープンしている。10月4日、5日と連続して、それらの店に行ってラーメンを食べてみた。その様子は、以下の食べものブログに書いた。

【スラバヤ】インドネシア人向けラーメン店の熱い戦い

日本からラーメン店が進出する場合、人口の9割近くがイスラム教徒であるインドネシアで成功するのかという疑問が当初出されていた。実際には、とんこつ味を前面に打ち出すラーメン店が繁盛しているという結果が出ている。非ムスリムの華人系にターゲットを絞り、彼らをリピーターとして足繁く通わせることで、マーケットを確立したのである。

そして、インドネシアでのラーメン店の展開は第2段階に入り、ムスリムが食べられるラーメンをどう提供するかがチャレンジとなってきた。インドネシアでは、インドミーをはじめとするハラールのインスタント麺が広く深く浸透し、麺を食べる文化はしっかり根づいている。

もっとも、麺の食べ方は種族によって一様ではない。華人系はもちろん、日本人のように麺として独立に食べる。ジャワのナシ・ラメスでは、ご飯の上に麺が乗って出てくる。麺はご飯のおかずなのである。スラバヤの中華小食堂でナシゴレン・ジャワを頼むと、なかに麺が入っていたりする。スラウェシの農村に泊まって朝食をいただいた際にも、ご飯にインドミーをかけて食べたことがある。ジャカルタにはソト・ミーというのがあり、ソト・アヤムのなかに麺が入る。

今のところ、ラーメンは一般のミー・アヤムとは違ったものとして認識されている様子である。しかし、我々がラーメンの残りスープにご飯を入れたりするように、ラーメンがインドネシアに受容されるにつれて、ラーメンとご飯との新たな関係が生まれてくる可能性がある。スラバヤや東ジャワでは、ソト・アヤムやラウォンに最初からご飯が入った形で出されることも多いので、ラーメンライスは一般化するのではないかという気がする。

まずは、ラーメンは日本から来たラーメンそのものとして食されるだろう。そして、ディンタイフォンの小籠包のように、豚肉を使わず鶏肉だけでどこまで味をよくできるかが追求されることになろう。さらに、インドネシア人自身がラーメンを独自にうまく受容していく段階に至るかもしれない。

日本でも、様々なラーメンの展開型が現れている。たとえば、筆者も大好きな「太陽のトマト麺」は、ラーメンとイタリアンが出会うとどうなるかを工夫したものであり、麺を食べた後のトマトベースの濃厚スープにご飯を入れる「ラアリゾ」を考案している。余談だが、8月に台北で「太陽のトマト麺」の支店に出くわした。

ラーメンがインドネシアにどう定着していくのか、楽しみになってきた。

【スラバヤ】インドネシア人向けラーメン店の熱い戦い

日本からの飲食店の進出、とくにラーメン店のインドネシアへの進出が始まって久しい。スラバヤにも、とんこつラーメンの博多一幸舎や希(のぞみ)ラーメンが進出し、けっこうな人気を集めている。

そんななか、チキン味をベースにし、インドネシア人の味覚に合わせたラーメン店が相次いでオープンした。

10月4日に行ったのは「食べるラーメン」という店。メニューは醤油ラーメンと味噌ラーメンの2種類のみ。独自の調査を行い、日本と同じではなく、インドネシア人の舌に合うように仕上げたという。

実際に食べてみた。

まず、お勧めに従って醤油味。麺は最初インスタントかと思ったが、自家製麺とのこと。インドネシア人の嗜好に合わせているらしく、コシはほとんどない。固い麺は好みでないそうだ。スープは意外にいける。鶏肉のチャーシューは今ひとつ。

次に、みそ味を食す。白味噌を使ったスープは、味噌汁のようで、味が薄い。日本のみそラーメンとは趣が違い、むしろ塩ラーメンに味が近い。彼らの調査では、インドネシア人には赤味噌は評判がよくなく、白味噌(インドネシアでは黄味噌tauco kuningと呼ぶようだ)のほうがいいのだという。うーん、どちらかといえば、醤油味のほうがまだましか。

たしかに、日本人としてこれらのラーメンを食べると、かなりの違和感がある。しかし、インドネシア人向けとしてはどうなのだろうか。今後、味は進化するのだろうか。

食後の何ともいえない不足感は、満腹でも何かを食べずには収まらない衝動にかられた。何でもよかった。1万ルピアのペチェル(野菜をピーナツ甘辛ソースで合えたもの)を食べて、ようやく不足感が収まった。ふーっ。

Taberu Ramen
Jl. Ngagel Jaya Selatan No. 30A, Surabaya

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さて、翌10月5日、今度は、ロイヤルプラザ3階のフードコート奥にオープンした「ラーメン将軍」の開店に合わせて行ってきた。何と、開店第1号の客となった。

この店は、日本人がインドネシア人の味に合うようなラーメンを提供しようとしている様子。お勧めに従って、オリジナルスープに鶏肉照り焼きをトッピングしてみた。

麺はある程度コシがあり、あっさり味のスープにうまくなじむ。鶏肉の照り焼きは、チャーシューを思わせるような柔らかくて軽く味が付いている。

特筆すべきは、赤っぽい特製シークレットスープの素。これを少しずつスープに溶かしながら食べる。さっきまでのチキン味のあっさりスープが、コクのあるピリッと辛みの利いたスープへ変身していくのが、個人的にはなかなかいける。

しかし、ジャワ人の舌にはこの辛さはどうだろうか。むしろ、赤っぽい特製シークレットスープの素はお好みに応じて入れるようにし、毎度おなじみケチャップ・マニス(甘い味のドロッとした醤油のようなソース)を好みに応じて入れられるようにするといいのではないか、と思った。

さすがに、前日の「食べるラーメン」との差は歴然だったが、それは私が日本人で「ラーメンとはこういうものだ」という先入観があるからそう思うのである。インドネシア人の客がどう判断するかは、しばらく見てみないと分からないだろう。

Ramen Shogun
Royal Plaza 3rd Floor, Food Court
FB: Ramen Shogun
Twitter: @RamenSHO-GUN

スラバヤへのラーメン店の出店はまだ続く。トゥンジュンガン・プラザに山小屋がオープン予定だし、グランドシティにも下の写真のような表示があった。

スラバヤのインドネシア人向けラーメン店の熱い戦いは続く。