久々のシンガポール→ジョホールバル
今、マレーシアのジョホールバルにいる。昨日、シンガポールのブギスから高速バスでコーズウェイの橋を渡って着いた。ジョホールバルは1991年以来、23年ぶりである。
シンガポールでは、日本の都道府県・市町村や地銀の駐在員の方とお会いし、日本の地方とインドネシア(と他のアジア)の地方とをダイレクトに結びつけ、双方の主体的な地域振興にとってプラスとなるような関係づくりについて、色々と話し合うことができた。
合わせて、予期せぬ出会いもあった。まさに、動くと何かが起こる、という感じである。
そして、シンガポールが様々な面で効率的であり、快適であることを改めて感じた。チャンギ空港を降りて、ラッフルズプレイスまでわずか30〜40分、何より、東京と同じように、時間を計算して動くことができる、ということが、インドネシアから来た身にはありがたく感じた。
それにしても、シンガポールの物価は高い。東京並み、いやそれ以上である。しかし、インドネシアから来て感じるのは、移動経費の意外な安さである。公共交通機関が整っており、その料金がかなり安い。タクシーにあまり乗る必要がなく、移動経費だけを見ると、タクシーに乗らざるをえないジャカルタやスラバヤのほうがむしろ高く感じるほどである。
シンガポールでの予定を終えて、ブギス駅近くのバス乗り場からジョホールバル行きの高速バスに乗車。料金は2.5シンガポールドル。バスはエアコンが効いて快適、しかし、ブキティマ・ロードをしばらく行くと、けっこうな渋滞である。
渋滞のなか、乗客が次々に立ち上がり、バスが止まると次々に降りていく。シンガポール側の出国審査である。彼らに続いて荷物を持って下車し、出国審査場の”All Pasport”の列に並ぶ。すんなり出国手続きを終え、再び、バスに乗るが、さっきまで乗ってきたバスにどこで乗るのかが分からない。とりあえず、同じバス内で見かけた乗客の後を追っていくと、さっき乗ってきたバスが運よく?現れたので、再び乗車する。
発車後、5分もかからないうちにコーズウェイを渡り、高架上のまま、ゴテゴテ感満載の巨大な建物の中へ吸い込まれていく。マレーシア側の入国審査場のあるJB Sentralである。
たしか、23年前にジョホールバルへ来たときの入国審査場はコーズウェイの橋の上だった記憶がある。あのときは、マレーシアの入国カードを記入し、入国審査を受けている間に、乗ってきたバスが行ってしまい、しかたなく、橋の上を歩いてマレーシア側に入境した。今は、橋の上を歩いて入境することはできなくなった。
JB Sentralでの入国審査もスムーズ。入国カードもない。パスポートを提出するだけで、あっという間に入国。普通は、この後また、乗ってきたバスにもう一度乗って、バスの終点であるラーキン・バスターミナルまで行くのだが、私はバスに乗らず、ここで降りた。今回の宿をJB Sentralのすぐ近くにしたので、歩いていけるのではないかと思ったからである。
入国審査場から少し歩くと、両替商や様々な店屋が並んでいる。そこで、持ち合わせのシンガポール・ドルをマレーシア・リンギに交換。その先には、鉄道のジョホールバル駅があり、切符売り場もある。シンガポールへの戻りを鉄道にしようかと思い、ジョホールバル駅からシンガポール側のウッドランド駅までの時刻表を探したが、見当たらず、駅員に聞いても、時刻表はないという。ジョホールバル=シンガポール間はバスが頻繁に出ているので、わざわざ鉄道で行く必要はないなと理解。
駅を後にして、架橋をわたる。途中、下にタクシー乗り場やバス乗り場が見える。そのまま架橋を渡り終えると、ショッピングモールに直結。ジョホールバル・セントラル・シティー・スクウェアである。3階に着くので、モール内を通り抜けて1階までおり、一番南側の出口を出ると、目の前に今回の宿があった。
街の中心部の安宿である。今回は、JB Sentralの近くの宿に泊まろうと決めていた。昔、歩いたゴチャゴチャした中心部をもう一度歩いてみたいと思ったからだ。
でも、さすがに疲れた。着いてしばらくウトウトし、ショッピングモール内で夕食を済ませた。そこで食べた中華がなかなかの本格派。インドネシアではめったに味わえない美味しさだった。そして、誤って落とした箸を、イケメン風の店員が、顔色一つ変えずに、すかさず拾ってくれるその速さ。そんな些細なところに、インドネシアとの違いを感じてしまう。
土日はジョホールバル。しかし、連載原稿の締め切りが月曜と火曜にくるので、時間を見つけて作業もしなければ。今、ものすごい雷音の後、雨が降り始めた。