エドワード・ゴーリーは面白い

今回の福島への帰省の目的の一つは、福島県立美術館で開催されている「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密展」を観に行くことでした。前から観に行きたいといっていたのは娘で、家族3人と東京から帰省中の姪の4人で観に行きました。

左側が福島県立美術館。右側は福島県立図書館

観る人を不安にさせる絵。無表情な人物の顔。シュールな話。ナンセンス。脈絡のなさ。作品から何かポジティブなものを無理やり読み取ろうとすると、それは軽く肩透かしを食らう。

何にでも意味を見い出そうとする人は、何のための作品なのか分からない、と思うかもしれません。でも、作品を作品として純粋に楽しめばよいのであって、むしろ、何にでも何かしらの意味を見出さなければならないという態度のほうが、時には実は意味がないのかもしれない、なんてことを思わせるようなひとときでした。

とりわけ、招かざる客として描かれたうろん君の、食事だけでなく皿まで食べてしまう姿はとても気に入りました。

うろん君!

展示されていた作品は比較的サイズが小さく、近寄ってみることで、絵の中にいろいろと面白い発見がありました。ゴーリーはどんな表情で、どんなことを考えながら、作品を作っていたんだろうか、なんてことが、クスッと思い浮かびました。

エドワード・ゴーリーはなかなか面白い! 予想していたほど、不安で暗い気持ちにはなりませんでしたが、あの乾いた面白さは得難いものでした。

福島県立美術館での「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密展」は8月28日までで、そのあとは、下関市立美術館で9月8日〜10月23日に開催されます。2年間、日本国内の各地で巡回展を行う予定だそうです。

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