夕焼け空を母と見上げた

6月24~26日は、福島です。

先ほど、夕方、福島に着きました。今日の日中の福島は東京よりも熱かったようですが、夕方になると、さわやかな風が南から吹いて、歩いていて気持ちのいい陽気でした。

実家へ歩いて帰る途中、ふと西の空をみると、空が赤くなり始めていました。吾妻連峰のシルエットが映えています。福島製作所前の交差点で、空がパッと広くなり、上空を飛行機雲が通っていき、その線がぼやけていきました。

三河踏切を渡って、振り返ってみた線路(奥羽線)と高架(山形新幹線)を背にした夕焼けも、きれいでした。

自宅そばの小学校の校舎を包むような、やわらかな夕方の陽のひかり。

実家に着いて、すぐに母を呼びました。何事かとバタバタかけてきた母と、一緒に空を見上げました。

しばし、無言で、空を見上げ続ける母と私。

人間がおそらく絶対に創り出せない色合いや形状、そしてこのマジックアワーの何とも言えない雰囲気。

「まだ子供だった頃、毎夕、屋根の上から、一番星が出るまでずっと夕焼け空を眺めていたのよ」 ポツリと母がつぶやきました。

筆者も、今から20年以上前、家族3人で、マカッサル沖に沈む夕日を海岸から眺めていた日々を思い出しました。

世界のどこかで、おそらく必ず、今、この瞬間に、それぞれの夕日を眺めている人々がいることでしょう。そんなことを思います。

夕日を眺める豊かで美しい時間を、決して失いたくない、他の人のそれも決して失ってほしくない、と思いました。

夏至を過ぎたばかりの福島の夕焼けでした。

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