【インドネシア政経ウォッチ】第21回 2013年は選挙の年(2013年 1月 10日)

インドネシアの各都市は、無数の花火の打ち上げとともに新年を迎えた。花火を見に来るだけでなく、自分で買って打ち上げる人も少なくない。人混みの中から打ち上げる様子に恐怖を覚えつつ、庶民が花火の打ち上げに参加する時代になったことに対し、爆竹や花火の使用が厳しく禁止されていたスハルト時代を思い出すと隔世の感がある。民主化されたインドネシアの一面を映す風景といえる。

インドネシアの民主化は、2004年の大統領直接選挙、および地方首長直接選挙の実施で制度上の目的をほぼ達成した。現在は政治家と名のつく人物はすべて国民による選挙の洗礼を受けている。スハルト時代のような大統領による任命議員は1人もいない。しかも全国33州、500以上の県・市で、任期5年の地方首長直接選挙が別々のスケジュールで、選挙運動などで死傷者を出さずに実施されることが当たり前の光景となっているところにも、インドネシア社会の成熟を感じる。

今年は15州で州知事選挙が行われる。今月22日投票の南スラウェシ州を皮切りに、パプア、西ジャワ、北スマトラ、東ヌサトゥンガラ、西ヌサトゥンガラ、バリ、中ジャワ、南スマトラ、東カリマンタン、北マルク、マルク、東ジャワ、リアウ、ランプンと続く。多数の県知事選挙・市長選挙も予定されている。

多くの政党は、一連の地方首長直接選挙を14年の総選挙・大統領直接選挙の前哨戦と位置付けている。現行法では政党を通じないと立候補できないため、政党が立候補者として地方の有力者を探す一方、地方の有力者も立候補に際してどの政党を使うかを算段するという状況が生じている。このため、大政党の立てた候補者が敗れ、マイナーな小政党に担がれた候補が当選することも頻繁に起こる。これらも念頭に置きつつ、今年1年のインドネシア政治の動きを見誤らないようにウオッチしていきたい。

 

http://news.nna.jp/cgi-bin/asia/asia_kijidsp.cgi?id=20130110idr025A

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