インドネシア(とくに地方)へのツアーをお手伝いします

【インドネシアへの視察、研修、スタディツアーをお考えの企業、自治体、大学などの皆様】

●松井グローカル合同会社では、ツアー内容の企画、訪問先の選定、交通手段や宿泊先などのご相談、実際の同行・引率などのお手伝いをいたします。

●必要であれば、企画から実施・運営までを一括受託いたします。とくに、インドネシア国内の地方へのツアーに対応可能です。

●ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。先着順で対応させていただきます。

インドネシア研修生実業家協会南スラウェシ支部のメンバーと面会

1月13日、マカッサルでインドネシア研修生実業家協会南スラウェシ支部のメンバーと面会しました。

インドネシア研修生実業家協会(IKAPEKSI)という組織は、技能実習研修生として日本に滞在し、インドネシアへ戻った後、起業したり、企業で働いたりしている方々が立ち上げたOB会のような組織です。この組織の立ち上げは彼ら自身のイニシアティブによっており、日本政府からもインドネシア政府からも立ち上げに関する支援は受けませんでした。

現在は単なる親睦団体としてだけでなく、IKAPEKSI会員間のビジネスマッチングや情報交換、日本から帰国した技能実習研修生に対する教育訓練や事業相談、なども行っています。現在、インドネシア国内の各州に支部をつくり始めており、南スラウェシ州支部もその一つとして昨年立ち上がりました。

南スラウェシ州からの技能実習研修生は、日本滞在中に行方不明になるなど問題を起こしたため、しばらく同州からの派遣が見合わされてきました。それゆえ、メンバーの多くはだいぶ前に日本に滞在した古い人がほとんどで、若いメンバーがいないという特徴があります。彼らとしては、何としてでもそうした汚名を晴らし、再び南スラウェシ州から技能実習研修生を派遣できるようにしたい、という強い願いがありました。

縁あって、私はIKAPEKSIのアドバイザーを務めており、真面目に活動している彼らの良き相談役でありたいと願っています。そして、技能実習研修生に関するマイナスのイメージを払拭し、彼らのような活動がもっと認知されるように、微力ながら努めていきたいと思っています。

スラバヤ出張(2016年12月7〜11日)

2016年12月7〜11日、インドネシア・スラバヤへ出張しました。

今回の出張は、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES: Institute for Global Environmental Strategies)が実施する「アジア地域における地域資源ベースSCP(持続可能な生産と消費)イニシアティブの分析ならびに政策的支援の検討(事例研究)」の準備調査のお手伝いでした。

この調査は、アジアの都市部、都市近郊での持続可能な消費に関する取り組みを効果的に支援する政策パッケージを提案することを目的としているそうで、インドネシアにおける先進環境都市と自負するスラバヤ市において、持続可能なコミュニティ・イニシアティブを探るうえで参考となりそうなインプットを得たいということでした。

今回は、様々な市民活動のプラットフォームを目指して活動している若者グループであるAyorek / C2O図書館、エコロジカル・サニテーションを研究している私立スラバヤ大学環境研究センター、マングローブ保全活動とバティックなどへのマングローブ活用産品振興・コミュニティ開発の両立を進めるグループBatik SeRuの3カ所を案内しました。

この調査が今後、どのように展開していくかは分かりませんが、スラバヤの事例が単なる事例で終わらず、アジア各地での同様の事例と横に結び付き合いながら、新しい動きが生まれてくることを期待したいと思います。

今回で、本当に2016年のインドネシア出張は最後となります。

 

ガジャマダ大学で特別講義、学生面談

毎日午後、大雨の降るジョグジャカルタに来ています。

愛知県立大学とガジャマダ大学との共同プログラムの一環で、11月22〜24日、ガジャマダ大学で特別講義と学生面談を行いました。

11月22日は、午前中、約30名の学生を相手に、「日本経済の変容、日本企業におけるキャリアの傾向と人材育成」と題して、講義を行いました。学生たちは、いまだに高度経済成長の頃の日本のイメージを強く持っていたようで、低成長時代の日本経済とそれに伴う企業の人材育成戦略の変化について、興味深く聴いてくれました。

11月23日と24日は、インドネシアの日系企業へインターンする予定の計9名の学生との面談を行いました。一人当たり1時間の面談でしたので、けっこうじっくりと話し合うことができました。学生時代どんなことをしてきたか、日本や日本企業に対してどんなイメージを持っているか、これからどんなキャリア・パスを描いていきたいか、などを色々と話してくれました。自分の考えをそれなりにしっかりと持っている学生達でした。

というわけで、無事にガジャマダ大学での用務を果たすことができました。彼らは1月頃から日系企業でインターンとして関わりますが、その経験が彼らの今後の人生にとって有意義なものとなることを願っています。

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ガジャマダ大学の学生たちとバソ(肉団子)スープのランチ。大学構内のカンティンにて。

 

福島とバトゥ、農業分野で連携へ

今年は、JICA案件で、何度も福島市とインドネシア・東ジャワ州のバトゥ市とを行き来しました。

そして、この案件での最後のインドネシア出張(10/30-11/5)で、福島市の銀嶺食品を中心に、バトゥ市と農業分野で連携していく方向性が明確になりました。

11/8付の福島民報が以下のリンクで報じています。

6次化福島モデル世界へ インドネシアに農業支援 銀嶺食品

なお、インドネシアのバトゥ市での面会は、複数の現地紙で報道されています。

Datang ke Kota Batu, Pejabat Jepang: Apel Batu Belum Seperti Apel Fukushima

(バトゥ市へ来た福島の高官:バトゥのリンゴはまだ福島のリンゴのようではない)10/31付 Surya Malang

Fukushima Kembangkan Apel Batu

(バトゥのリンゴを福島が発展させる)10/31付 Malang Post

Kota Fukushima-Kota Batu Jajagi Kerjasama Peningkatan Branding Buah Apel

(福島市とバトゥ市、リンゴのブランディングを高める協力を進める)10/31付 Malang Voice

いよいよ、これからです。

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バトゥ市長とともに。

福島市の皆さんとマラン市・バトゥ市へ

JICA案件の関係で、福島市の皆さんをお連れして、7月26〜28日、インドネシアの東ジャワ州マラン市とバトゥ市へ行ってきました。

この案件では、農業部門において、日本の地方自治体とインドネシアの地方政府とが官民連携できる可能性を探ることを目的としています。

福島市とマラン市・バトゥ市をつなげるものは、果物です。今回の出張では、マラン市・バトゥ市の現場を実際に視察しながら、果物の生産・加工において、両者で協力・提携できるものがあるかどうか、ありそうな場合にはどのように協力・提携を進めていくか、といったことを話し合いました。

日本でよく言われる6次産業化という観点からすると、マラン市では、農民と果物集荷業者と加工・販売業者が密接な関係を結ぶなかで果物加工が進められている一方、バトゥ市では、観光を刺激として、農民(または農民グループ)が加工と販売へ乗り出す形が生まれてきており、2つのタイプの異なる6次産業化の端緒が見られるのが興味深いです。

福島市はこれまで桃、梨、リンゴなどの生食用の果物を中心に生産してきましたが、今後は、規格外品を使った加工にも力を入れていく方向を示しています。

原発事故で被った放射性物質への極めて厳しい対策の経験を踏まえた、安全安心な農産物出荷への福島市の取り組みは、今後、インドネシアや東南アジアの他地域の農産物との差別化を進めるという文脈で、マラン市やバトゥ市も大きな興味を示していました。

9月には、今度は、マラン市とバトゥ市の農業局長が福島市を訪れ、農業システムの現状を視察し、協力・連携の可能性をさらに探る予定です。

マラン市やバトゥ市が福島市から学ぶことは大いにありますが、実は福島市がマラン市やバトゥ市から学ぶことも色々ありそうで、今後の展開が楽しみになってきました。

 

【インドネシア政経ウォッチ】第150回 内閣改造で政権安定へ(最終回)(2016年4月14日)

ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)大統領の周辺では、 再び内閣改造の噂が流れている。更迭がささやかれる大臣は何人もいるが、可能性が最も高いのがマルワン村落・途上地域開発・移住相である。

村落・途上地域開発・移住相のポストは、これまで民族覚醒党の政治家が座り続けており、同党の既得権 益と化してきた。大統領周辺によると、同省の年予算消化率が約25%と他省に比べて著しく悪く、現政権が力を入れる村落開発に関して期待通りの成果を上げていない。

一方で、事業の入札にあたっては20~30%分をリベートとして上積みすることが求められているとされ、大臣の弟を含む省外の近親者たちが省の事業を事実上、牛耳っていることに対して省内から強い批判が起こり、大統領宛てに大臣罷免要求の嘆願書が出される事態となった。

更迭の噂が出ているのはこのほか、リザル・ラムリ調整相(海事)とスディルマン・サイド・エネルギー・ 鉱物資源相である。この2人は、マルク州にあるマセ ラ天然ガス田開発をめぐって陸上方式か海上方式かで激しい対立を起こした。大統領はバランスをとって両者を更迭させたい意向のようだが難しい。リザル調整相の背後にはルフット・パンジャイタン調整相(政治・ 治安)が、スディルマン・エネ鉱相の後ろにはユスフ・ カラ副大統領がいる。

ジョナン運輸相にも更迭の噂がある。ジャカルタ~バンドン間の高速鉄道での中国案の採用に消極的だっただけでなく、1月の高速鉄道着工式に欠席したことから大統領の批判を受けているようだ。

こうした動きを見ると、ジョコウィ大統領に対する ルフット調整相やリニ国営企業相の立場が以前より強まってきたと言える。他方、両者と敵対する与党第1党の闘争民主党は影響力を低下させており、同党のメガワティ党首にはむしろ焦りの気配すらうかがえる。

内閣改造をちらつかせながら野党を取り込み、徐々に政権基盤を安定化させるジョコウィ大統領。なかなかしたたかである。

 

(2016年4月14日執筆)

 

【インドネシア政経ウォッチ】第149回 テロ対策の光と陰(2016年3月25日)

1月14日に首都ジャカルタの中心部でテロ事件が起こってから、2カ月余りが過ぎた。社会は平穏を取り戻したかに見えるが、その裏で、テロ対策警察特殊部隊(Densus 88)がテロリスト掃討作戦を強化している。

その標的の一つは、サントソ・グループである。サントソは、国内で唯一、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う「東インドネシア・ムジャヒディン」という名の組織を率い、2012 年12 月から中スラウェシ州ポソ県の山岳地帯グヌン・ビルでゲリラ活動を行っている。

今年3月、警察は軍と合同で2,200人を投入し、サントソの逮捕を目的とした「ティノンバラ作戦」を実行した。この作戦で爆弾などの証拠品を押収したほか、中国籍のウィグル族の男性2名が射殺された。彼らは15年に合流したとみられ、ISへの共鳴の広範な国際化を示唆する。

世界で最大のイスラム人口を抱えるインドネシアはISを敵視し、テロリスト・ネットワーク細胞の摘発などの成果を上げてきた。Densus 88 の貢献度は極めて高い。しかし、その一方で、Densus 88 のテロ対策が行き過ぎであるとの批判も根強い。

3月8日、中ジャワ州クラトン県で、モスクで夕方 の礼拝をしていたシヨノ氏がDensus 88 に拘束された。 彼はテロ組織ジュマア・イスラミア(JI)のメンバ ーで、火器製造の役目を果たしたとの容疑だった。当初は従順だったが、その後、急に反抗したため、3月 11 日、Densus 88 のメンバーが正当防衛として彼を殺 害した。

シヨノ氏の容疑は検証されず、誤認だった可能性が あるとして、中ジャワ州の学生らが抗議行動を起こした。国家人権委員会や国会もシヨノ氏殺害事件に注目 し、Densus 88 による行き過ぎを非難するとともに、人権侵害の可能性を危惧する声明を発した。警察は、シヨノ氏の扱いに不備があった可能性を示唆しつつも、テロ容疑者に対する処置で人権侵害ではないとの立場 を示している。

Densus 88 を軸とするテロ対策は不可欠だが、一歩間違うと、それが逆にISへの共感を強めてしまう可能性もあることに留意する必要がある。

 

(2016年3月25日執筆)

 

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