【ぐろーかる日記】ときどき昔ばなし(2):警察で腕立て伏せをさせられた

初めてジャカルタでの長期滞在を始めた頃に、忘れられない経験がある。

1990年9月のある日、私は、長期滞在を始めるにあたっての手続の一環として、南ジャカルタの国家警察本部を歩いて訪問した。滞在許可には、出入国管理局での許可以外に、警察の許可も取る必要があったからである。

国家警察本部の入口には詰所があり、守衛役の警察官が10人ぐらいいた。中へ入る前に、「何をしに来たか」と尋ねられた。外国人滞在許可の手続のために来た、と答えると、なぜかすぐには入れてくれない。突然、理由は不明だが、警察官に「ここで腕立て伏せをしろ!」と命じられた。

理由を訊こうとしたが、当時はインドネシア語がまだおぼつかなく、モゴモゴしているうちに、「早くやれ!」と罵声が飛んできた。結局、言われるがままに、彼らの前で腕立て伏せをやらされた。

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