スラバヤ空港から空港バスに乗ると・・・

昨日(3月29日)、知人をスラバヤ・ジュアンダ空港第2ターミナルまで送った後、空港バスに乗ってみることにした。

空港バスは、第2ターミナルを出て、すぐ目の前に停まっている。30人乗り程度の中型バスである。料金は2万ルピア、エアコンが効いている。しかし、大きな荷物を収納するスペースはない。

行き先は、スラバヤの南手前、シドアルジョにあるプラバヤ(Purabaya)バスターミナル。スラバヤ市内まではダイレクトに行かないのだ。途中、若干渋滞したが、約30分でプラバヤ・バスターミナルに到着した。

到着したところは、ジョグジャカルタやスマランなどへのバスが出る長距離バス乗り場だった。ジョグジャカルタ行きのエアコン付き普通バスが次々に出て行く。

そこから、飲食店が並ぶ建物の中を通ってまっすぐ行く。行先別に乗り場への指示板が出ていてわかりやすいが、「どこへ行くんだ?」と、客引きのおっちゃんたちが群がってくる。客をバス乗り場まで連れてくると、そのバス会社からコミッションをもらえるのである。自分で乗り場がわからなくても、彼らが案内してくれるので、たしかにラクはラクなのだが。

途中には、ジャカルタやバリへ向かうエアコン付き有名バス会社のチケット購入スタンドが立ち並んでいる。すでに出払った後と見え、ほとんどのスタンドが閉まっていた。

これらを通り抜けて、スラバヤ市内へ向かうバス乗り場へ出る。ここでも、行き先別にバスが並んでいるが、行き先を見ただけでは、どのバスに乗ればよいのか、検討がつかない。エアコン付きのバスは数系統しかない。

筆者の自宅近くまで行くバスはなさそうなので、途中のディポネゴロ通りを通るバスに乗った。エアコンなしのボロボロのバスで、料金は5000ルピア。渋滞があったため、スラバヤ動物園を越えてディポネゴロ通りまで45分近くかかった。

ディポネゴロ通りでバスを下り、結局タクシーで自宅へ。結局、空港から自宅まで、しめて5万ルピア程度で済んだ。

結論としては、空港バスでスラバヤ市内へ向かうのはお勧めできない。荷物があったらなおさらである。

空港バス自体がスラバヤ市内へ入らないことが問題であるだけでなく、客引きのおっちゃんや怪しげな人々の行き交うプラバヤ・バスターミナルを歩くのは、インドネシアをバックパッカーとして旅するような人以外にはちょっとヘビーである。

空港から10万ルピア払っても、空港タクシーを利用するほうがずっとラクである。

空港タクシーのカウンターは、第2ターミナルの出口のすぐ左横にある。カウンターの右隣には、タクシーチケットの自動券売機が置かれている。

ジャカルタもマカッサルも、空港バスはちゃんと市内まで運行しているのに、スラバヤはそうなっていない。もっとも、時刻表はなく、人数が揃ったら出発するという点では、トランスジャカルタなど一部を除き、全国どこのバスでも同じである。

日本へ行くのはちょっと・・・という印象

先日、スラバヤの街なかを歩いていたら、以下のような看板が目に入った。

北京・上海ツアーは8日間で650米ドル、日本歴史ツアーは7日間で1650米ドル。

このように並べられてしまうと、「日本へ行くのはちょっと・・・」という感覚にどうしてもなってしまうだろう。

何かもっと、中身をアピールする手立てはないものか。

インドネシアの人々は決して安さだけを重視しているわけではない。日本の良さを丁寧に、しかしインドネシアの人々が納得するように、アピールしていくほかないのではないか。

日本に行ってみたいというインドネシアの人々は数多い。逆に、最も安く日本へ行くのにこれだけで済む、というアプローチもありではないか。

一つの方法は、もっと、個人と個人のつながりや触れ合いを重視するようなアピールの仕方かもしれない。ホームステイや擬似的な家族づくりなど、まだまだ試すべき方法はいろいろあるだろう。

もっとも、東京の自宅は狭く、とてもお客さんを泊められるような状態ではないので、あまり大きなことも言えないのだが。

ともかく、フツーの個人どうしがもっとフツーにつながり、触れ合うことが、日本とインドネシアとの関係を深めていくのに最も効果的であると思っている。

スラバヤ・ジュアンダ国際空港にて

昨晩(3/20)、キャセイ航空で東京から香港経由でスラバヤへ戻った。到着したのは、スラバヤ・ジュアンダ国際空港第2ターミナル。昔の空港をリノベーションして、新空港としたものである。

今回は、国際線到着では初めての利用になる。イミグレは空いていて、すぐ自分の番に。ところが、「別室へ行け」と言われる。何か問題があったのか。

別室にはいやな思い出がある。インドネシアへ初めて入国した1985年8月。インドネシアがビザなしで入国できるようになったはずなのだが、情報がはっきりしない。オドオドしながら、パスポートを手に並んでいたら、係員が「こっちへ来い」と別室に連れて行かれた。椅子に腰掛けると、係員が「ドラール、ドラール」という。最初は何を言っているのか分からなかったが、インドネシア語でドルと発音しているのだった。当時、インドネシア語がまだできなかったので、「ノーノー」というと、私に財布を出せと命じる。恐る恐る財布を出すと、財布の中のシンガポールで換金してきたルピアの束から1万ルピアを勝手に抜き出し、「オッケー」といって入国スタンプを押して、開放された。

それが、私の最初のインドネシアだった。聞かされていたとおり、なんて汚い国だとそのときは思った。出迎えに来ていた私のインドネシア語の先生が、彼の家のある西ジャワ州チマヒに着くまでずっと謝っていた。その後の、彼のカンポンでの様々な楽しい思い出がなかったら、私はインドネシアが大嫌いになっていたことだろう。

今回も、そのことが頭をよぎった。が、よく聞いてみると、外国人居住者用の出入国スタンプがイミグレカウンターにないという。あり得ないと思った。またダマされて金銭を要求されるのか。

別室の前へ行っても警戒は解かなかった。係員が私のパスポートを持って中に入り、しばらくすると、出てきた。入国スタンプが押されていた。

その後、荷物を受け取り、税関へ。ジャカルタでは手荷物だけをX線に通すのだが、なぜかスラバヤのここでは、すべての荷物を通すのだった。

空港に到着し、税関を抜けて外に出るまで、わずか20分。空いているということもあるが、かなり早かった。外に出る手前にタクシーカウンターがあり、そこでチケットを買って、タクシー乗り場へ。

新車のタクシーは匂いがきつく、運転も荒かったので、久々に酔いそうになった。

ともあれ、スラバヤの自宅に無事、夜9時すぎに到着。寝る前に短い原稿を1本書こうと思ったが、やはり睡魔には勝てず、今朝、朝一で書き上げた。

 

出発当日、鉄道切符の払い戻しは?

先日のクルド火山噴火で、今週、2月16〜18日に予定していたソロへの出張が延期になった。スラバヤからソロへは航空便がないので、鉄道を利用する。おおよそ3時間程度なので、さほど苦にはならない。

さて、今回、その切符の払い戻しをするために、スラバヤ・グベン駅へ行った。2月16日、本来なら出発する日である。当日のキャンセルなので、まあ、半額でも20%でも払い戻しできればラッキー、払い戻しできない可能性もあるな、という軽い気持ちで行った。

結果は・・・。意外だった。2月16日のスラバヤ発ソロ行きの切符は、当日ということでダメだと思ったら、「当日なのでこの場で処理する」という理由で、全額、その場で戻ってきた。一方、2月18日のソロ発スラバヤ行きの切符は、「マニュアルで処理しなければならない」という理由で、1か月後以降、25%の手数料を引いた額が払い戻される。

すなわち、インドネシアでは、切符の払い戻しをする場合、少なくとも乗車駅で当日に払い戻すと、100%その場でお金が戻ってくるのである。

参考になれば幸いである。

ブルーバードの新サービス

昨日から7日まで、ジャカルタ出張である。昨日のフェイスブックで、友人が「スカルノハッタ空港でブルーバードの新サービスを使った」という記事があったので、ブルーバードタクシーの係員のところで待っていた。

そのサービスというのは、ブルーバードタクシーに乗りたい客を無料シャトルバスに乗せ、空港の外のタクシー・プールまで連れて行き、そこからブルーバードタクシーに乗ってもらう、というサービスである。

空港で客を拾えるのは空港ステッカーの貼られたタクシーのみで、台数は限られている。ジャカルタ市内から客を空港まで乗せてきたノー・ステッカーのタクシーは、空のまま戻らなければならない。そこで、ノー・ステッカーのタクシーを空港の外に待機させ、空港でブルーバードタクシーを待っている客をそこへ連れて行き、ノー・ステッカーのブルーバードタクシーに乗せるのである。

こうして、市内への戻りでも、客を乗せていくことができる。タクシーの運転手もうれしいし、客もまたうれしい。ほんと、ブルーバードは賢い。

空港からステッカー付きのブルーバードタクシーに乗ると、空港チャージを行先までの距離に応じて9,000ルピア以上払わなければいけないが、無料シャトルでノー・ステッカーのブルーバードタクシーならば、それはノーチャージ、しかも市内までの距離が若干短くなるので、タクシー料金自体も空港から乗るより少しは安くなる。

早速、昨日、それを利用する機会に恵まれた。無料バスに乗ると、係員が「どこまで行くのか」聞いてくる。しばらくしてタクシープールに着くと、何台ものノー・ステッカーのブルーバードタクシーが待機していた。

無料バスの降り口にタクシーの運転手が並び、順番に客をあてがわれていく。運転手たちはみんな笑顔だ。すすんで荷物を持ってくれる。そして、自分のタクシーのところまで連れて行き、客を乗せて颯爽と走り出す。

タクシーの運転手にいろいろ聞いた。彼によると、このサービスは2ヵ月前ぐらいに始まった。タクシープールのあるインドマレには、駐車料金を支払う。けっこう高いらしい。待機するノー・ステッカーのブルーバードタクシーは、順番が付けられ、その順番順に客を得る仕組みになっている。

思い出せば、1985年にスカルノハッタ国際空港(第1ターミナル)が完成したときは、空港タクシーのすべてがブルーバードで、安心して空港から乗れた。それが1987年頃、規制緩和で、ブルーバードの独占はけしからんとなり、各社が乗り入れられるようになった。すると、悪徳タクシーが増え、逆にブルーバードは撤退し、やや高級なシルバーバードのみに特化した。

タクシー待ちの客は順番に来るタクシーに乗らなければならないので、タクシーを選ぶことが長い間できなかった。だから、多くの客は高くてもシルバーバードに乗っていた。

ユドヨノ政権になって、客がタクシーを選ぶ仕組みに変わった。すなわち、タクシー会社ごとにスタンドができた。しかし結局、再参入したブルーバードに客は集中した。

ところが、空港で客を拾えるタクシーの台数は決められており、常にブルーバードタクシーは客の長い列があった。今回の無料シャトルバス+ノー・ステッカーは、こうした問題を解決するためのものだ。その結果、ブルーバードのタクシー待ち客用に設置されていた椅子は撤去されていた。

このサービス、空港内のシャトルバスを営業できるブルーバードならではのサービスといえる。しかし、おそらく、シャトルバスを営業できない他のタクシー会社からは不満が出ることだろう。空港当局も禁止措置を命ずるかもしれない。

でもしばらくは、このサービス、歓迎したいところである。

鉄道切符の払い戻しに1ヵ月

先日、ジョグジャカルタへ鉄道で行く予定だったのが、都合により取り止めとなったため、スラバヤ・グベン駅に切符の払い戻しに出かけた。払った額は13万ルピア、すぐに払い戻しがなされると確信していたが・・・。

窓口で払い戻しをお願いすると、「払い戻し申請書に記入してください」といわれた。周りには申請書がないので、「申請書をください」というと、「カスタマーサービスへ行って申請書を書き込んでください」というので、カスタマーサービスへ。

エアコンの効いたカスタマーサービスで、係員に切符の払い戻しをお願いすると、払い戻し申請書の用紙が渡されたので、それに記入する。

記入を終えて、申請書を係員に渡す、さあ、払い戻し、と思っていると、「払戻手数料として25%引きます」といわれ、そんなにキャンセル料が高いのか、とびっくりしていると・・・。

「払い戻しは現金にしますか、銀行振込にしますか」と聞かれるのだ。今すぐ欲しいので「現金」と答えると、次に、予想外の返事が来た。

「それでは、1ヵ月後にもう一度、駅へ出向いて、現金を受け取ってください」

えーっ、今、払い戻してくれないのか。どうして、1ヵ月も待たなければならないのか。おかしいと思って食い下がるが、答えは一つ。「規則でそうなっていますから」。

もう少し食い下がると「オンラインなので」という答え。オンラインだったらすぐできるのではないか。でも、職員はオンラインなので手続がいる、の一点張りだった。よく分からない理由だ。

鉄道の切符は、今はインターネットでオンライン予約して、アルファマートなどで買えるようになった。でも、払い戻しは簡単にできない。現金をその場で扱うと、職員が横領したり紛失したりするというのが、払い戻しに1ヵ月もかかる理由なのかもしれない。

もし、私が1週間程度で帰国する旅行者だったら、切符の払い戻しは受けられないことになる。きっと、手続が面倒で時間がかかるので、けっこう多くの人が途中で、払い戻しをあきらめているのではないかと想像する。1ヵ月もかかるのは実はそれが目的だったりして、とも思ってしまう。

ともかく、インドネシアで鉄道を利用するときには、日程を慎重に決めて、キャンセルしないことが肝心かもしれない。

インドネシアの鉄道の旅、なかなかよい

先月、ジョグジャカルタからスラバヤへ戻るときに鉄道を利用して以来、インドネシアの鉄道での移動のよさを改めて感じ始めている。

10月15日、「サンチャカ」号でスラバヤを朝8時に定刻通り出発し、ジョグジャカルタに12時52分、定刻通りに到着した。前回、ジョグジャカルタからスラバヤまで乗った「ビマ」号は、ジョグジャカルタを出発するときに30分遅れていたが、スラバヤには15分遅れで到着した。

以前、インドネシアの鉄道といえば、時刻表はあってなきがごとし、などと言われたものだが、どうしてどうして、ほぼ定刻で走れるではないか。

スラバヤを発車する際、車内にはそれを告げる放送は一切なく、いきなりガタンと動き出した。というか、車内放送は一切ないのである。到着駅の案内など何もない。どこに着いたか、自分で確認するしかないが、車内放送がないので、とても静かなのである。

車内には車掌が検札にやって来る。その際、2名の鉄道公安員風の警備員(警察官なのだろうか)が同伴する。おそらく、不正乗車が見つかった場合に、すぐに摘発するためだろう。でも、この2名、銃器を携えるような物々しさはない。

検札のほかには、サンドイッチやナシゴレンや飲み物の売り子が頻繁にやって来る。日本の車内販売のような、車を押してくるのではなく、プレートの上に食べ物や飲み物を乗せて持ってくる。すべてプラスチックやラップに包まれている。必要な客はまず食べ物や飲み物を取り、飲食が終わったころに、別の係員が代金の徴収にやって来る。

今回乗ったエクゼクティブ車両はエアコン付きだが、冷房がこれでもかというぐらいに効きすぎていた。係員が毛布を持ってくるので、必ず受け取ったほうがよい。体中がキンキンに冷えてくる。そんななかでナシゴレンを取っても、すぐナシゴレンが冷えてしまいそうな気がして、食べる気になれなかった。

スラバヤからモジョクルトに近づくにつれ、車窓にはサトウキビ畑が広がってくる。ジョンバン付近にはプサントレン(寄宿制イスラム学校)の建物がいくつか見える。ンガンジュックに至る頃には、サトウキビ畑と水田の景色。ンガンジュックからマディウンの手前までは多くの土地が乾燥していて、一部、灌漑のあるところに水田が見られる。マディウンを過ぎてしばらく走ると、工場が目に入ってきていつの間にかソロに到着。ソロからジョグジャカルタまでは複線区間で、のどかな田園風景が広がる。車窓から見えるジャワ島中東部の農業の土地利用は、次々に様相が変わるので、見ていて飽きることがなかった。

もともと鉄道好きということもあるが、やはり、鉄道の旅はなかなかよい。20日にジョグジャカルタからスラバヤへ戻るが、これも、ジョグジャカルタ夕方発の鉄道で戻ることを考えている。