中アチェ県への出張(2020年2月17~23日)

JICA草の根協力(地方活性化)事業の一環で、インドネシアのスマトラ島にある中アチェ県を訪問しました。このプロジェクトは、農産物として地元の柑橘類を対象に、栽培、加工、マーケティングを統合した6次産業化の促進を図るものです。中アチェ県からは2人の若者が高知県越知町へ派遣され、岡林農園で6次産業化についての実地研修を続けています。

今回は、中アチェ県政府、柑橘類農家、若手起業家とともに、3者の統合と連携による6次産業化を実現するための戦略について話し合う、2日間のワークショップを行いました。

そして、中アチェ県政府は、柑橘類農民や若手起業家を含めた、6次産業化のためのタスクフォースを彼ら自身のイニシアティブで立ち上げ、具体的な6次産業化戦略とアクションプランづくりに着手することを決定しました。

このようなセクター横断的なタスクフォースの設立は、縦割り行政が一般的なインドネシアでは珍しいケースだと思います。この中アチェ県のケースが、インドネシアにおいて、農産物生産・加工・販売を統合的に捉えた支援政策を実現する、新しい動きにつながることを願っています。

高知と東京で中アチェ県幹部への短期本邦研修

2019年11月5~9日、中アチェ県幹部への短期本邦研修を実施しました。これは、高知県越知町と中アチェ県との間での柑橘類に関する6次産業化を目指すJICA草の根協力プロジェクトの一環です。

今回の研修で、彼らは6次産業化とその支援政策を政府がどのように実施しているかを学びました。本プロジェクトで越知町には中アチェ県から2名の研修員が送られていますが、今回、彼ら2名が短期研修に参加した中アチェ県幹部に、現場で柚子の摘み方を教えたりもしました。地元テレビの取材もありました。

今回の研修が、中アチェ県での柑橘類の6次産業化の進展へ向けて何らかの貢献をするために有益な機会となったことを願っています。

アチェへの出張(2019.1.13-1.19)

2019年1月13〜19日、JICA草の根事業「越知町の知見を活かした中アチェ県の柑橘資源6次産業化プロジェクト」のキックオフ・ミーティングのため、メダン、タケゴン、バンダアチェを訪問しました。

キックオフ・ミーティングは1月16日にタケゴンで開催され、中アチェ県知事自身が議長役を務めました。また、越知町での3年間の研修プログラムに参加する3人の研修員候補者にも面会しました。

研修を通じて、彼らが柑橘資源を活用するビジネス指導者になり、アチェの柑橘農家の能力向上に寄与することを願っています。

福島市の皆さんとマラン市・バトゥ市へ

JICA案件の関係で、福島市の皆さんをお連れして、7月26〜28日、インドネシアの東ジャワ州マラン市とバトゥ市へ行ってきました。

この案件では、農業部門において、日本の地方自治体とインドネシアの地方政府とが官民連携できる可能性を探ることを目的としています。

福島市とマラン市・バトゥ市をつなげるものは、果物です。今回の出張では、マラン市・バトゥ市の現場を実際に視察しながら、果物の生産・加工において、両者で協力・提携できるものがあるかどうか、ありそうな場合にはどのように協力・提携を進めていくか、といったことを話し合いました。

日本でよく言われる6次産業化という観点からすると、マラン市では、農民と果物集荷業者と加工・販売業者が密接な関係を結ぶなかで果物加工が進められている一方、バトゥ市では、観光を刺激として、農民(または農民グループ)が加工と販売へ乗り出す形が生まれてきており、2つのタイプの異なる6次産業化の端緒が見られるのが興味深いです。

福島市はこれまで桃、梨、リンゴなどの生食用の果物を中心に生産してきましたが、今後は、規格外品を使った加工にも力を入れていく方向を示しています。

原発事故で被った放射性物質への極めて厳しい対策の経験を踏まえた、安全安心な農産物出荷への福島市の取り組みは、今後、インドネシアや東南アジアの他地域の農産物との差別化を進めるという文脈で、マラン市やバトゥ市も大きな興味を示していました。

9月には、今度は、マラン市とバトゥ市の農業局長が福島市を訪れ、農業システムの現状を視察し、協力・連携の可能性をさらに探る予定です。

マラン市やバトゥ市が福島市から学ぶことは大いにありますが、実は福島市がマラン市やバトゥ市から学ぶことも色々ありそうで、今後の展開が楽しみになってきました。