帰国した夜の素敵な出会い
帰国した3月14日の夜、友人の紹介でとても素敵なご夫妻と新宿でお会いし、4人で美味しいタイ料理を食べました。
このご夫妻は建築家で、友人は、このご夫妻が中心になって催している街歩きの会で親しくなったということです。建築家の目から見ると、東京の街がどのように見えるのか、個人的にはとても興味があるので、そのうち、私も会に参加していたいと思います。
このご夫妻と色々な話をしました。私は、彼らが家を建てる技巧的な面を強調する、家を建てるまでが仕事と割り切るタイプの建築家かもしれないと警戒していました。依頼主の希望にそうというそぶりを見せつつも、結局は自分の好きなように建て、かなりの報酬を要求するタイプではないか、と勝手に妄想していました。
話をしているうちに、ご夫妻も私をかなり警戒されていたことに気づきました。最近の客は、コストの話ばかりで、できるだけ安くアパートを建てて、どれだけ効率的に儲けられるか、そんなことばかりを気にするタイプが多いからだそうです。
依頼主と建築家が同じ方向を向いていれば、互いに信頼することができ、利益や儲けの話を超えた部分で共感しあえる、そんな風に思いました。
私が口にした「街並が崩れていく」という言葉にお二人は強く反応し、私はお二人が言った「そこに住まう人の生活やこれまでの営みを大切にするため、依頼主の内面に深く入っていかなければならない」という言葉にうなづきました。
全く違う分野どうしなので、こんな機会でもなければ、おそらく互いに会うこともないでしょう。でも、友人のおかげで、本当に素敵な出会いの夜となりました。私自身も、そんなつなぎ役をもっともっと果たしていきたいと思いました。