福島市の冬の風物詩「光のしずくイルミネーション」
福島市の冬の風物詩といえば、「光のしずくイルミネーション」である。1月31日まで、福島駅東口広場とパセオ通り及びその周辺で、総電球数20万個が夜を光で彩っている。
今回の福島滞在でも、パセオ通りで眺めることができた。
今や、日本中のあちらでもこちらでも、LED電球を使ったイルミネーションが花盛りで、他と比較して際立たせるには、ただ光らせるだけではない、何らかのプラスアルファが必要である。それも、ポジティブなプラスアルファが・・・。
この福島市の冬の風物詩は、東日本大震災の後に始まったと記憶している。パセオ通りに植えられ、電飾を施された木の一つ一つに、福島に少しでも希望をもたせようとするかのような詩が一つ一つ掲げられていた。その詩に私も勇気づけられたものだった。
今は、それはない。電飾を施された木々だけが立っている。
人々は今、このイルミネーションに何を思うのだろうか。
一人ひとりの状況は違うだろうが、希望は取り戻せたのだろうか。新たな希望は生まれたのだろうか。
夕方5時過ぎ、イルミネーションの光るパセオ通りを行き交う人々の姿はほとんど見られなかった。
光のしずくは、どこか寂しげだった。