2021年12月4日、縁あって、神田外語大学主催、インドネシア共和国大使館後援の「第14回インドネシア語スピーチコンテスト」の審査員を務めました。
今回の弁論テーマは、「日本・インドネシア両国間の関係強化」で、カテゴリーA(大学1・2年生)、カテゴリーB(大学3・4年生)、カテゴリーC(一般)の各部門で弁論を競いました。
新型コロナ禍の影響で、インドネシアへ渡航できないなか、オンラインでの語学講習などを積極的に行ってきた様子がうかがえました。とりわけ、インドネシアにまだ一度も行ったことのない大学1・2年生のレベルがかなり高かったこと、4月からインドネシア語を勉強したばかりという参加者が何人もいて立派に弁論していたことなど、本当にびっくりしました。
インドネシア語を活かした仕事をしたい、インドネシアと関わりのある人生を歩みたい、という彼らの思いが弁論のインドネシア語を通じて伝わってきました。どうか、彼らの思いが実現しますように、途中でインドネシアを断念することがありませんように、と祈らすにはいられませんでした。そして、彼らと何か一緒にできるのではないか、という気持ちも沸いてきました。
インドネシア研究に関わってもう36年になりますが、インドネシア語を教えていらっしゃる先生方とはこれまであまりお付き合いはありませんでした。でも、今回のような機会を通じて、遅ればせながら、お付き合いさせていただけたら嬉しく思います。
新型コロナ禍で最後にインドネシアへ行ってからもう1年8ヵ月が経ちました。正直、日常にあったインドネシアとの往復の日々が過去のものになり始めた、インドネシアから離れていく、と感じていた日々でした。でも今回、スピーチコンテストでの審査員を務めながら、自分は「インドネシア」のなかにいるのだ、ということを改めて確認できた機会でもありました。神田外語大学の皆さま、インドネシア共和国大使館の皆さまに改めてお礼を申し上げたい気持ちです。