仙石線と仙石東北ライン

7月16日に、イモニウォークに参加するため宮城県東松島市へ行きましたが、その行き帰りに使ったのが、仙石線と仙石東北ラインです。

仙石線とは、仙台と石巻を結ぶJR線で、東日本大震災の際、野蒜駅付近で線路が津波の影響を受けて断線し、松島海岸=矢本間で代行バスが運行された後、線路を高台ルートに移転の上、2015年5月30日に全線が運転再開しました。

今回、乗ったのは、仙石東北ライン。仙台から塩釜までは東北本線を通り、塩釜から松島へ向かう途中で仙石線へ入り、高城町から先は仙石線で石巻や女川まで向かう「快速」です。女川まで行くということもあり、車両はハイブリッドのディーゼルカー(HB-E210系気動車)です。

ハイブリッドというのは、エンジンの動力として走行しながら発電し、その電気を蓄電池に溜めて、それを使って速度を制御したながら走る、ということのようです。ハイブリッドの様子が社内でもモニターできます。

ピカピカの新しい車両でした。次の機会には、この車両で石巻や女川まで行ってみたいものです。

わずかな距離でしたが、各駅停車の仙石線にも乗りました。各駅停車は仙台駅やあおば通駅から石巻駅まで仙石線を通ります。矢本駅で期待せずに待っていたら、次の写真のような車両がやってきました。

車体には、石ノ森章太郎の漫画のキャラクターが描かれています。車内にも・・・。

車両の天井にも、MANGATTAN STATEとかHero Worldといった大きなステッカーが貼られていました。

そして、至るところに、石巻に関するポスターがずらりと貼られていて、これを見ていると、本当に石巻に行きたくなる気分になってくるのでした。

2017年7月22日〜9月10日まで、石巻や牡鹿半島を舞台に、Reborn-Art Festival が開催されます。まだ開催前ですが、仙台駅の改札口前では、それに関するグッズ販売コーナーができていて、けっこうな賑わいでした。

行けるかなー? 仙石線か仙石東北ラインに乗って。

イモニウォーク奥松島2017は楽しかった!

昨日(7/15)の朝、ジャカルタから東京へ戻り、自宅でちょっと休憩してから、新幹線と仙石線を乗り継いで東松島市へ向かって、同市矢本の宿に宿泊(ここがとても居心地良かった!)。そして今日(7/16)は、イモニウォーク奥松島2017というイベントに参加してきました。

イモニウォークは、東松島市の野蒜駅を出発点として、宮戸島にある松島自然の家までの約10キロのコースを歩く「イモニウォーカー・ルート」と、自転車で宮戸島の名所8カ所をまわる「新宮戸八景ルート」のいずれかを選びます。各コースにはチェックポイントが設けられ、それぞれのポイントでスタンプを押して周り、完走して全部スタンプが押されたら、景品がもらえます。

また、途中では、インドネシア・アチェのコーヒーを飲めるスタンドや、アチェのカレーを食べられるスタンドがあり、かつ農産物直売所を兼ねた複合施設「あおみな」で地元の特産品を味わえるマルシェに立ち寄ります。

東松島市はJICAによる震災復興を通じた経験共有協力の事業を通じてインドネシアのアチェ州の州都バンダアチェ市と協力関係があり、ちょうど今、バンダアチェ市から2名の漁師さんが1カ月間の研修に来ています。彼らと東北大学のインドネシア人留学生が上記のスタンドでコーヒーやカレーを振る舞うほか、アチェのサマンダンスのパフォーマンスも披露してくれます。

そうそう、イモニの説明を忘れていました。これは芋煮のことで、南東北で秋の恒例行事である芋煮会で振舞われる食事です。ゴールした後、この芋煮が振舞われます。そこで、このイベントをイモニウォークと名付けたようです。

野蒜駅は真新しく変わっていました。仙石線が野蒜駅付近で津波で寸断されて再建できないため、住民移転を行った内陸側へ線路を付け替え、駅も新築して、2015年5月30日に復旧し、運転が再開されました。

ちなみに、昔の野蒜駅は、今は震災復興伝承館とコンビニが一緒の建物となっています。震災復興伝承館では、震災時の津波による被害とその後の復興の様子が映像も含めた資料として展示されています。

受付で、予想通り、私は外国人の参加者と一緒に歩くことになりました。全員が東北大学の留学生で、マレーシア2名、インドネシア、モロッコ、モザンビーク各1名、私を含む日本人3名の8名で、イモニウォーカー・ルートに参加しました。

スタンプを押すポイントになった場所は、上記の震災復興伝承館のほかは、まず鳴瀬二中跡地。校歌の碑の裏には、廃校に至るまでの軌跡が年表として綴られていました。

防災盛土。防災盛土の上から、海を見渡しながら歩きます。

アチェのカレーのスタンドの裏には、津波の犠牲となった子供たちを含む身元不明の方々を祀るたくさんのお地蔵さまがありました。

多目的施設のあおみな。

ここで食べたかき汁と東松島ドッグは、美味しかったですよ。

ルートのポイントがあるかと間違って皆んなを登らせてしまった、大高森山の山頂から見た奥松島の景色は、まさに絶景でした。

奥松島縄文村。好奇心旺盛なメンバーは、中の展示もしっかり見ていきました。イベント参加者は、スタンプを押すカードを見せれば、無料で見学できます。

観音寺の手前にある津波の碑。

結局、途中でなんだかんだと休みながら、また、ハーハー息を切らせながら大高森山を登るなど余計な行動も入ってしまい、午前9時に出発して、ゴールにたどり着いたのは、イベント終了の午後4時少し前でした。それでも、イモニウォーカー・ルートの10チェックポイントはすべてまわることができました。

何事もポジティブに明るく捉えてくれる楽しいメンバーと一緒に歩けたせいか、けっこう体力的に疲れているはずの私も、最後まで元気に過ごすことができました。というか、ずっと私が彼らをリードして連れていく役目を果たしたので、疲れてヘロヘロになるわけにはいかなかった、というほうが正しいのかもしれません。

すでに何度も実施されているためか、このイモニウォーク奥松島は、予想以上によく作られているイベントだと思いました。東松島市の人々が外から来た方々に見て欲しいと思う場所がうまく組み合わされ、結局は、いろいろ見ながら歩く、という形になるように組まれていました。また、東松島市がバンダアチェ市と協力しているということが、コーヒーやカレーやサマンダンスの形で組み込まれ、参加者へ自然に認知されるようになっていたのもうまいやり方だと思いました。

一部にはチェックポイント間の距離がかなりあって間延びしたところがあったり、間違って大高森山の山頂まで登ってしまわないような指示など、いくつか改善点は指摘しましたが、ともかく、楽しく過ごすことができました。

とはいえ、メンバーと別れ、一人になると、けっこう疲れを改めて感じるものです。そんな時は、と思って、夜は、エスパルの青葉亭でしっかりと牛タン定食をいただきました。評判通り、ここの牛タンはとても美味しく、大満足。柚子胡椒味にワサビを添えて食べる牛タンが特に秀逸でした。

さあ、明日は朝、福島へ移動します。おやすみなさい。